今更オークス回顧

■22日東京11R オークス(G I)
1着 ◎シーザリオ(1人)
2着 ○エアメサイア(2人)
3着 …ディアデラノビア(3人)
的中(馬連520円,馬単630円)
逃げ馬不在で想定通りのスローペース。エイシンテンダー武幸四郎がペースを見切った狙い通りの楽逃げで、スタミナ持久力を要求されない瞬発力レースを作ることに成功。
シーザリオはスタートでワンテンポ遅れると隣のエアメサイアに一瞬で前に入られ、桜花賞の一角のリプレイのように窮屈なまま押し込められてズルズルとポジションを下げていってしまった。エアメサイアはそのまま、シーザリオを押し込めると同時に自分は中団前目の内でいつ前が流れても動ける体勢に構えられた。完全に豊にしてやられた体勢。ディアデラノビアデザーモがなだめながら引っかかるギリギリの所で折り合いをつける。エイシンテンダーのマイペース逃げで直線上がり勝負へ。エアメサイアが待ってましたと追い出しをかけて逃げるエイシンテンダーを捕える。シーザリオは苦しいポジションから強引に外に振ると、ピューマカフェがバテて膨れた進路を割って一気の追い上げ。ディアデラノビアと馬体を併せる形で外から猛然と追いかけと、内から抜けだしていたエアメサイアをクビ差捕えた。
苦しいポジション、苦しい展開の中で、それでも勝ちきれたのはシーザリオの能力が抜きん出ていたがゆえ。
福永も自認しているように負けパターンの競馬を馬に勝たしてもらった形ですが、「もっと腕を磨いて、この馬にふさわしい騎手になりたい。」とか謙虚なコメントをされると、騎乗を貶すよりも先に次も頑張れと思ってしまう。この後はアメリオークスに3着ディアデラノビアと一緒に福永、デザーモと遠征の計画もあるとか。
二着エアメサイア武豊は、シーザリオを苦しい競馬にさせて、自身は絶好の展開に運ぶという完全に自分のレースを作れた完璧な競馬。それでも尚、勝ち馬の絶対能力が勝っていたのだから仕方ない。
三着ディアデラノビアはレースの流れが自身得意の瞬発力勝負になったことが好走要因。難儀な折り合いを何とか持ちこたえたのはデザーモの腕か。四着エイシンテンダーも思い通りのスタミナを要求されないレースに持ち込めたが、最期は距離適正か地力の差か。五着にはローレル産駒ブリトンが入線。道中は内目の先行から着を拾いにいった競馬。持久力の求められない展開に折り合いがつく器用さが生きた。